アンがいない家
アンは、2ヶ月に一度、トリミングに行くことになっている。毛が抜けないヨークシャーテリアは、その代わりに毛が伸び続けてしまうからだ。
アンを連れいって家に帰ったときに、今アンを連れて行ったばかりなのに、家にアンがいるような気になった。妻は仕事で息子は保育園なので、今は僕しかいないのだけれども、ついつい玄関の扉を開けると、リビングからアンがすごい勢いで走ってくるのを待ってしまうのだ。
アンは、僕らが家に帰ると、いつもすごい勢いで走ってきて、ぴょんぴょんジャンプしてくる。それが当然今日もあるだろうと思ってしまったのだ。
誰もいない家で本を読んでいても、床のあたりを黒くて小さな物体がときどき走って行くような錯覚に襲われる。
我が家で一番留守番をさせられているのはアンだろう。人間の子供が生まれてから、病院に連れて行ったり、保育園に連れて行ったり、あるいは動物園につれいったり、日本では犬を連れていけないところが多いので、アンの留守番は少し増えた。アンはいつも僕らと一緒にいたいタイプなので、留守番のときに、寂しい思いをさせられていることになる。こちらの勝手でアンを留守番させることはあるのに、アンがいないとなると、なんだか家の中がとても物足りない。
もうアンがいない家は家ではないということだろう。でもアンが家にいて当たり前というだけでなく、できるだけ一緒にいてあげよう。アンは、僕らの最初の子供なんだから。

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