僕の家に生まれてきたAはもちろんのこと、この世に生まれてきた子供はみんな、生まれる場所も時代も選ぶことはできません。そこに選択はないのです。。
そして彼らには、どうなりたいかというヴィジョンもありません(おそらく)。
だからどのような教育を子供にするのかということは、基本的に親が決めることになります。
親は、自分が子供にどのようになって欲しいのかというイメージを元にして教育の方針を決定します。(重要なことですが、この方針の決定通りに子供が成長することは、幸か不幸かなかなかない)。そして子供がどのようになって欲しいのかということには、もちろん子供の幸せということは大きな要因の一つとしてあるでしょう。
子供に小さい頃から習い事をすることについてはときどき批判もあるようです。しかし、習い事を習わすことも、習わさないことも、親が、先ほど書いたような自分の教育イメージをもとにして決定していることなのであり、その点では、どちらも押しつけであることに違いはありません。基本的に自分で選択できない小さい子供は、教育を受けないという洗濯もできません。教育をすることもしないことも、どちらも親の押し付けなのです
どちらが子供にとって自然か
というような問いは、人間にとってそもそも不毛です。不自然さが人間の自然であるとも言えるからです。こういった事例は枚挙にいとまがありません。車を乗ることは人間にとって自然なことか、薬を飲むことは、などなど。
僕の考えでは、親にとって重要なのは、どのようなやりかたであろうと、小さいうちに行う(あるいは行わない)教育は、親の押し付けだということを自覚することです。だからこそ、十分に考え、悩むべきなのです。
そしてやってあげているではなく、自分が自分のイメージを実現するためにやっているのだと思うこと、そうすれば、不要な感謝を子供に求めることもなくなります。

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