前回、僕はAが勉強を嫌がるときに叱ってでもさせると書きました。僕の母親のように、そういうのを聞くと叱ってまでさせて勉強嫌いになったらどうするの、と心配する人もいると思います。
それに対する僕の答えは、別に今勉強が嫌いでも良いというものです。
重要なのは勉強が嫌いだとしてもさせ続けるということです。僕自身、子供のときに勉強が好きだったかというと別にそういうわけではありません。圧倒的に遊ぶ方が好きでした。ただ僕の場合、Aのように二歳の時から勉強していたわけではなく、まあ幼稚園くらいからだと思います。
「勉強しないと将来困る」
と言われてやっていたようなところがあります。何に困るのかもよくわかなかったですが、まあとりあえず好きでやっていたわけではありません。ですが、今は勉強が一番好きというわけではないですが、嫌いでもありません。どちらかというと好きな方です。(もちろん研究者ですから当たり前と言えば当たり前かもしれませんが)。
それほど好きでやっていたわけではない勉強も、大きくなってくると、問題を解けたときの面白さがわかってくる、あるいは自分が周りの友達よりもよくできたときに褒められるという経験をしていくうちに、勉強が好きになってきたという感じです。
僕が言いたいのは、つまりこういうことです。今勉強が好きではなくても、それが自分にとって武器だとか、長所だとか分かってくると、好きになってくるし、好きになってくることでさらに問題を解決すること自体にまた面白さがわかってくるということです。
もちろんはじめから勉強が大好きで、それがずっと続いて勉強し続けるというのはある意味理想的かもしれません。ですが、そうなるかどうかは子供の性格によるところも大きく、自分の子供がそうなるとは言えません。というか、どうもそういう子供はレアなような気もします。
あと今嫌がる勉強をさせなくても、好きなことをさせてあげれば良いという考えについてですが、それももちろん一つの考え方でいい考え方だと思います。ただしもしも子供に勉強ができるようになってほしいならば、そのやり方で、いつ勉強をさせることになるのでしょうか?いつか子供が自発的に勉強が好きになる可能性にかけますか?まあ好きなことをさせていたらいいかと思って、いつまでも勉強をしない、というか無理やり勉強させたりまったくしていなくても、勉強嫌いになった子をたくさん知っています。
つまり、無理やりさせなければいずれ好きになるというわけでもないのです。
場合によれば、そうやって勉強していなくて、学校とかにいき出したときに、周りの子よりも自分ができないというのが理由で、ますます勉強が嫌いになる可能性ももちろんあります。
まあですから、好きであろうと好きでなかろうと、子供に勉強させるというのも一つの考え方なのです。

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